2019.1.12
住宅の外壁塗装を行う上で、押さえるべきポイントとは
住宅の外壁塗装を行う際、「自分でやってしまう」という選択肢があることを皆様はご存知でしょうか。
近年、DIYという言葉が流行っており、外壁塗装のような多少専門的なことであっても自分でやってしまう方が増えています。
今回は、住宅の外壁塗装を「DIY」で行う際に、押さえておくべきポイントを説明していきます。
これから紹介する点をしっかり押さえ、外壁塗装を是非DIYで始めてみて下さい。
■事前の準備について
まずは、外壁塗装を行う前の事前準備としてやっておきたいことを説明します。
汚れがある場合は、事前に徹底的に落とすようこころがけましょう。
外壁塗装を行う際、外壁に汚れ、カビ、こけ等が残ったまま行ってしまうと、塗料と外壁の密着性が弱まり、塗膜がすぐに剥がれ落ちてしまう心配があります。
通常の専門業者であれば高圧洗浄機等を使用しますが、自分で行う際は中々洗浄機の手配が難しいため、ブラシや洗剤を使用して徹底的に汚れを落とすように心がけましょう。
家庭用の高圧洗浄機でも汚れを落とすことは出来ますが、表面や隙間にこびりついた汚れはブラシを使うと取れやすくなります。
※塗膜：塗料を塗ってそれが固まることで作られる塗料の膜のこと
■外壁塗装を始める際の注意点
次に、実際に塗装を行う際に注意すべきことを説明します。
よく手を抜きがちなのが「養生」です。養生をし忘れてしまったがために、塗料を塗る予定ではなかった場所や大事な植栽等に付着してしまったり、また地面にこぼれてしまったりし、塗料が取れなくなってしまうとうケースがよく見受けられます。また養生をしないで作業を進めてしまった場合、塗料が付いてはいけない場所に付着しないよう十分気にしながら作業を行う必要があるため、作業効率が落ち、結果的に「業者に頼んだ方が早く終わった」ということにもなりかねません。
また養生をする際は「マスカー」というテープとビニールシートが一緒になっているものがオススメです。テープを張った箇所から、ビニールを伸ばして使用するので、簡単かつ安全に広範囲に養生をすることが可能となり、また剥がす際も簡単にはがすことが出来ます。
また、劣化している部分がある場合は、必ずその補修をしてから塗装を行うようにしましょう。外壁面のクラック(ひび割れ)をそのままにしながら塗装作業をしてしまうと、雨がひびから徐々に内部に浸食していき、外壁が腐食してしまう可能性があります。最終的には外壁がくずれてしまい、壁面を一から作り直すいう事態に陥った場合、大規模なリフォーム工事が必要になり、かなりの出費が発生してしうことがありますので、クラックがないか隈なくチェックし、事前の補修は必ず行うように心がけましょう。
下記にクラックのタイプとその対応方法をまとめましたので、参考にしてみて下さい。
①ヘアークラック：髪の毛のように細いひび割れのため、危険度は低いです。処理としては下塗り材を刷り込んでおくだけで十分です。
②構造クラック：ヘアークラックとは違い、奥深くまでひび割れが到達してしまっているため、危険度は高いです。この場合、ただ単に下塗り材を刷り込んでおくだけでは補修が出来ず、シーリング材等で穴埋めをする必要があります。
次に注意すべき点として乾燥時間が挙げられます。
外壁塗装のすべては、「乾燥」している状態が重要となってきます。下記の作業の際は必ず乾燥の時間を設けることをオススメします。
- 高圧洗浄や、汚れを取り除く作業の後
- コーキング材を使用した後
- 下塗りを行った後
- 中塗りを行った後
乾燥が必要な主な理由として、塗料やコーキング材に不純物が混じってしまうと外壁との密着力が下がってしまい、塗料が剥がれやすくなってしまうことがあります。今後、塗装剥がれによる無駄の出費を抑えるためにも乾燥には十分に気をつかいながら塗装を行うようにしましょう。
■スケジュールについて
最後に、外壁塗装をDIYで行う際の作業内容・工数をまとめましたので、参考にしてみて下さい。
- 足場設置(1日間)
- 外壁の洗浄(１～２日間)
- 乾燥(１日間)
- 下地処理(１～２日間) ※クラックの補修やコーキング補修、ケレン作業、目荒らし等
- 養生(１日間)
- 下塗り(１日間) ※ムラや塗り残しのないように下塗り塗料を塗布
- 中塗り(1日間) ※上塗りと同じ塗料を塗布(塗り残し防止のために少し色が違うものを推奨)
- 上塗り(1日間) ※仕上げとして色ムラが出ないよう丁寧に塗布
- 養生取り(0.5～1日間)
- 足場解体(1日間)
※これは業者が施工した場合の目安ですので、DIYで行った場合は２～３倍の時間がかかることもあります。
自分で外壁塗装を行う場合は２～３か月はかかりますので、まとまった休暇は取りにくくなります。休みの日や連休を利用して、作業を一つずつ進めていくようにしましょう。
また雨の日には塗装やコーキング作業が出来なくなりますので、塗装のスケジュールを組む際は余裕を持ってスケジューリングをするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。外壁塗装をDIYで行うことで費用の節約をすることが出来ますが、必要手順を怠ることで事故が発生し、結果的に業者に頼むよりも費用がかさんでしまうということがあります。外壁塗装を行う際は、必ず必要手順を守り、綿密なスケジュールを組んで取り組むことをオススメします。