2018.11.27
建物を持っているオーナーさんならば、家などの建造物が、その場所・地域的な気候だけでなく、家のつくりによって室温に大きな影響があることはよく知っているでしょう。それは構造的な問題ももちろんのことながら、建物の外壁に使われている素材や塗装の塗料などによっても、室温は大きく異なります。
この記事では、建物の断熱塗装について、外壁塗装によって得られる室温への影響と、断熱塗装の種類「ガイナ」について解説をしていきます。
室温に悩みを持っていて断熱塗装を検討しているオーナーさんはもちろんのこと、建物を持っているオーナーさんはぜひこの記事を参考にして、断熱塗装について見直し・検討を進めてみてくださいね。
建物の外壁には、外から見ただけではなかなかわかりませんが、実は様々な種類の素材が使われています。外壁材の種類はコスト(費用)、耐久性・耐震性・遮音性・耐火性能・耐水性能によって選択されることが多く、また建物がある地域によっても、その地域の気候的な特徴を反映して選択されることがあります。
それでは、具体的に建物の外壁に使われている素材について、一つ一つ見ていきましょう。
まず、現在の国内新築住宅で最も多く使われている外壁材の種類は窯業系サイディングです。窯業系とは「窯業」が示すとおり、セメントを使った外壁です。セメントに繊維質を混ぜて板状のサイディングボードに成形して外壁とする素材です。コスト面に優れているため、先に述べたように現在は新築住宅で主流となっている外壁材です。デザインの自由度も高いため、同じ窯業家サイディングを使っていても、木目調やコンクリート調、レンガ調など様々な雰囲気に成形することができます。室温への影響ですが、窯業系サイディングは蓄熱、つまり熱を蓄える傾向にあるため、室温の調整にエアコンを使う方が多くなるという特徴があります。
次にモルタルが選択される家もあります。モルタルは左官職人がコテで壁を仕上げる方法をとります。モルタル・土・漆喰などが仕上げ材として使われます。漆喰は日本家屋にも多く使われる外壁で、非常に耐久度が高いという特徴があります。モルタルはそれ自体が外気温をシャットアウトするという高度な機能は持っていませんが、輻射熱を奪うため、比較的夏場でも室内が冷涼になりやすいという特徴があります。
次に、金属系サイディングがあります。これはガルバリウム・スチール・アルミなどの金属を板状に成形したサイディングボードで外壁を覆うという素材です。軽く頑丈という金属の性質に加え、耐熱性が高いため、外気温によっての劣化に対して強いという特徴を持っていますが、一方で室温に関して言うと、外気温が室内へと伝わらないようにする「断熱性」については課題があり、室温は上がりやすい傾向にあります。
そしてRCも外壁に用いられます。RCは鉄筋コンクリートのことで、鉄筋に加えてセメント、砂利、砂を混合して固めた素材です。RCはその高い耐久性に加えて断熱性も高いという特徴があります。したがって、外気温の室温への影響もかなり抑えられるという特徴があります。
最後に、比較的新しい樹脂系サイディングというものもご紹介します。樹脂系サイディングは、窯業系や金属系のサイディングと同様、板状に加工したサイディングボードを外壁に使うというやり方ですが、使われている素材が「塩化ビニル樹脂」です。メンテナンスの必要がほとんどなく、扱いやすい外壁材です。熱の伝導率も低いため、室温への影響も抑えられるという特徴があります。
このように、選択する外壁の素材によって断熱効果・室温への影響は変わってくるということがまず大前提となります。
さて、外壁の素材によって室温への影響が異なるという点は上に解説したとおりですが、それに加えて、外壁の塗装によっても室温への影響が変わってきます。これが「断熱塗装」とか「遮熱塗装」といわれる塗装です。
遮熱という言葉は、熱を抑えるのではなく、熱を遮ると書きますが、その文字が表すとおり、外の熱を伝わりにくくする塗装です。身近にあるもっとも多くの熱を伝える熱源として、太陽の光線があります。これは屋根や外壁の表面に達した段階で60℃から80℃に達することもあり、室内に熱を伝えてしまう大きな要因のひとつといえます。
このため、夏場の強い太陽光線がそのまま室内に熱を伝えることがないよう、断熱塗装や遮熱塗装を行うことで、室温をある程度一定に保つという目的で施工されるというわけです。
断熱塗装・遮熱塗装にはいろいろと種類があり、それぞれメリット・デメリットがありますが、代表的な断熱塗装として「ガイナ」と「キルコート」と呼ばれる断熱塗装があります。今回の記事では、そのうち「ガイナ」と呼ばれる断熱塗装について解説をしていきます。
断熱素材「ガイナ」とは、断熱・遮熱効果を持つ断熱塗装の種類のひとつです。ガイナは株式会社日進産業によって開発されたもので、宇宙ロケットの先端部(フェアリング)での開発技術を応用して作られた商品です。太陽光の熱伝導を最小限に抑えることで、室温が上昇してしまうことを防ぎます。また反対に、室内の熱を外に逃さないという機能も持つため、夏・冬いずれも室内の温度を一定に保ち、快適な室温にしてくれるという塗装です。
ガイナを用いることによる効果としては、もちろん室温の上昇や下降を防いで室温を一定にするというものがあるほか、防音・防露といった効果があることもメリットとされています。
近年は猛暑日が続く日本ですが、外気温が上昇するたびにエアコンを使うというのは、電気代の問題ももちろんのこと、ひいては地球環境にとっても望ましいことではありません。
こうしたことから、外壁の段階で室内への熱伝導を抑える「ガイナ」などの断熱塗装が注目されているというわけです。
外からの熱を遮断し、内部の熱を外に逃さないという外壁塗装、「断熱塗装・遮熱塗装」について解説し、その中でも代表的な製品のひとつである「ガイナ」についてこの記事で解説しました。
エアコンや扇風機で室温を保つことはできますが、それはやはり対症療法的なもので、電気代の問題、エコの問題など課題は多いものです。現在建物を持っているオーナーさんは、ぜひこの機会に外壁の段階で熱を遮断する遮熱塗装・断熱塗装について検討してみてくださいね。
この記事では、建物の断熱塗装について、外壁塗装によって得られる室温への影響と、断熱塗装の種類「ガイナ」について解説をしていきます。
室温に悩みを持っていて断熱塗装を検討しているオーナーさんはもちろんのこと、建物を持っているオーナーさんはぜひこの記事を参考にして、断熱塗装について見直し・検討を進めてみてくださいね。
建物の外壁の種類と室温への影響
建物の外壁には、外から見ただけではなかなかわかりませんが、実は様々な種類の素材が使われています。外壁材の種類はコスト(費用)、耐久性・耐震性・遮音性・耐火性能・耐水性能によって選択されることが多く、また建物がある地域によっても、その地域の気候的な特徴を反映して選択されることがあります。
それでは、具体的に建物の外壁に使われている素材について、一つ一つ見ていきましょう。
まず、現在の国内新築住宅で最も多く使われている外壁材の種類は窯業系サイディングです。窯業系とは「窯業」が示すとおり、セメントを使った外壁です。セメントに繊維質を混ぜて板状のサイディングボードに成形して外壁とする素材です。コスト面に優れているため、先に述べたように現在は新築住宅で主流となっている外壁材です。デザインの自由度も高いため、同じ窯業家サイディングを使っていても、木目調やコンクリート調、レンガ調など様々な雰囲気に成形することができます。室温への影響ですが、窯業系サイディングは蓄熱、つまり熱を蓄える傾向にあるため、室温の調整にエアコンを使う方が多くなるという特徴があります。
次にモルタルが選択される家もあります。モルタルは左官職人がコテで壁を仕上げる方法をとります。モルタル・土・漆喰などが仕上げ材として使われます。漆喰は日本家屋にも多く使われる外壁で、非常に耐久度が高いという特徴があります。モルタルはそれ自体が外気温をシャットアウトするという高度な機能は持っていませんが、輻射熱を奪うため、比較的夏場でも室内が冷涼になりやすいという特徴があります。
次に、金属系サイディングがあります。これはガルバリウム・スチール・アルミなどの金属を板状に成形したサイディングボードで外壁を覆うという素材です。軽く頑丈という金属の性質に加え、耐熱性が高いため、外気温によっての劣化に対して強いという特徴を持っていますが、一方で室温に関して言うと、外気温が室内へと伝わらないようにする「断熱性」については課題があり、室温は上がりやすい傾向にあります。
そしてRCも外壁に用いられます。RCは鉄筋コンクリートのことで、鉄筋に加えてセメント、砂利、砂を混合して固めた素材です。RCはその高い耐久性に加えて断熱性も高いという特徴があります。したがって、外気温の室温への影響もかなり抑えられるという特徴があります。
最後に、比較的新しい樹脂系サイディングというものもご紹介します。樹脂系サイディングは、窯業系や金属系のサイディングと同様、板状に加工したサイディングボードを外壁に使うというやり方ですが、使われている素材が「塩化ビニル樹脂」です。メンテナンスの必要がほとんどなく、扱いやすい外壁材です。熱の伝導率も低いため、室温への影響も抑えられるという特徴があります。
このように、選択する外壁の素材によって断熱効果・室温への影響は変わってくるということがまず大前提となります。
断熱素材とは何か、その種類は?
さて、外壁の素材によって室温への影響が異なるという点は上に解説したとおりですが、それに加えて、外壁の塗装によっても室温への影響が変わってきます。これが「断熱塗装」とか「遮熱塗装」といわれる塗装です。
遮熱という言葉は、熱を抑えるのではなく、熱を遮ると書きますが、その文字が表すとおり、外の熱を伝わりにくくする塗装です。身近にあるもっとも多くの熱を伝える熱源として、太陽の光線があります。これは屋根や外壁の表面に達した段階で60℃から80℃に達することもあり、室内に熱を伝えてしまう大きな要因のひとつといえます。
このため、夏場の強い太陽光線がそのまま室内に熱を伝えることがないよう、断熱塗装や遮熱塗装を行うことで、室温をある程度一定に保つという目的で施工されるというわけです。
断熱塗装・遮熱塗装にはいろいろと種類があり、それぞれメリット・デメリットがありますが、代表的な断熱塗装として「ガイナ」と「キルコート」と呼ばれる断熱塗装があります。今回の記事では、そのうち「ガイナ」と呼ばれる断熱塗装について解説をしていきます。
断熱素材「ガイナ」とは何か?
断熱素材「ガイナ」とは、断熱・遮熱効果を持つ断熱塗装の種類のひとつです。ガイナは株式会社日進産業によって開発されたもので、宇宙ロケットの先端部(フェアリング)での開発技術を応用して作られた商品です。太陽光の熱伝導を最小限に抑えることで、室温が上昇してしまうことを防ぎます。また反対に、室内の熱を外に逃さないという機能も持つため、夏・冬いずれも室内の温度を一定に保ち、快適な室温にしてくれるという塗装です。
ガイナを用いることによる効果としては、もちろん室温の上昇や下降を防いで室温を一定にするというものがあるほか、防音・防露といった効果があることもメリットとされています。
近年は猛暑日が続く日本ですが、外気温が上昇するたびにエアコンを使うというのは、電気代の問題ももちろんのこと、ひいては地球環境にとっても望ましいことではありません。
こうしたことから、外壁の段階で室内への熱伝導を抑える「ガイナ」などの断熱塗装が注目されているというわけです。
まとめ
外からの熱を遮断し、内部の熱を外に逃さないという外壁塗装、「断熱塗装・遮熱塗装」について解説し、その中でも代表的な製品のひとつである「ガイナ」についてこの記事で解説しました。
エアコンや扇風機で室温を保つことはできますが、それはやはり対症療法的なもので、電気代の問題、エコの問題など課題は多いものです。現在建物を持っているオーナーさんは、ぜひこの機会に外壁の段階で熱を遮断する遮熱塗装・断熱塗装について検討してみてくださいね。