2018.10.15
建物の外壁には様々な種類があり、種類ごとに特徴が異なります。また、その種類によって劣化の進行しやすいポイントも異なってきます。この記事では、それぞれの外壁材の特徴を解説したうえで、その劣化の進行、そして外壁が劣化しないために行う保護について解説をしていきます。また、合わせてUVプロテクトクリヤーについても解説していきます。現在新築の建物を検討されているオーナーさんも、あるいはすでに建物があり、外壁の張替えや塗替えといった工事の施工を検討されているオーナーさんも、ぜひ参考としてみてくださいね。
建物の外壁には、その機能や地域特性により、様々な種類があります。たとえば、一般的な住宅に多いのはサイディングや塗り壁、タイルなどが挙げられますし、気候によってはタイルや板張り、ALCやRCといった素材が選択されることもあります。まずはこれらの違いについて解説をしていきます。
まず、現在住宅で最も主流となっている素材はサイディングです。サイディングはこの中でも窯業系サイディング、金属製サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングと種類が分かれます。主流である窯業系サイディングはデザインやカラーバリエーションが豊富であり、コスト・機能的にも優れているのが特徴です。セメントと繊維質との混合物で形成されています。金属系サイディングはスチールやアルミ、ガルバリウムなどの金属素材を使った外壁で、軽く丈夫な素材であることが特徴です。耐震・断熱性の高い素材といえます。木質系サイディングはその名前のとおり、天然木・合板で出来ていることから防火性は劣りますが、断熱性に優れているという特徴があります。樹脂系サイディングは塩化ビニルを使った外壁材であり、耐久性が高くメンテナンス周期が長いという特徴があります。
次に多いのが塗り壁です。これはモルタルや土、漆喰などが原料で、左官職人が仕上げる外壁です。耐久年数が高く、デザインや質感の自由度が高いという特徴があります。
次にALCが続きます。ALCとは、軽量気泡コンクリートのことで、いわゆる「普通のコンクリート」よりも軽い素材でできています。断熱、遮音、耐久性に優れています。
通常のコンクリートを使う施工は、RCと呼ばれます。これは鉄筋コンクリートと呼ばれ、高い気密性と耐久性、耐震性を特徴としています。
タイル張りも多い素材です。粘土や陶土などを使って作られたタイルで作られており、耐候性・耐久性に優れますし、見た目もオシャレに仕上げられることが特徴です。
レンガは粘土や泥を焼き固めた素材で、古くからある外壁材です。耐震性や遮音性、耐火性に優れ、メンテナンス頻度が低く押さえられるという特徴があります。
板張りは古くから日本住宅で使われてきた素材です。断熱性や湿度への耐性が高いことが特徴ですが、耐火性に劣ることや、木材の腐食が起こってしまうことも特徴であり、これらの欠点を補っているのが木質系サイディングといえます。
外壁材にこれだけの種類があることがわかりましたが、それぞれの素材によって起こりやすい劣化というものがあります。まず窯業系サイディングでは、建材の隙間に気密性を高める目的で詰められているコーキングの劣化やサイディングボードの反り、チョーキングなどが起こりやすい劣化の種類です。コーキング材の劣化は、外壁を新調してから5年程度でメンテナンス・塗装を行うのが良いタイミングとされています。次に、金属系サイディングではその素材が金属であることから、サビや剥がれ、塩害によるひび割れなどが挙げられます。金属そのものの劣化よりも、塗装の寿命によってメンテナンス周期が変わります。
木質系サイディングは木材であることから、藻やカビ、腐朽などが特徴的な劣化です。腐食しやすいのが木材なので、塗装が非常に重要な外壁材であると言うことができます。
樹脂系サイディングは物理的な破損、たとえばサイディングボードの割れ以外にはあまり劣化は起こりませんが、UV対策が重要です。後ほど解説するUVプロテクトクリヤーを利用するのがよいでしょう。
RC、ALCはともにチョーキングやひび割れ、カビなどが起こりやすい劣化であるといえます。これも表面塗装の劣化によって引き起こされることが多い劣化です。
レンガについては耐久度が高いですが、目地部分であるモルタルは破損が起こるほか、物理的な衝撃などにより割れや欠けが起こることがあります。
タイルはそれ自体にはほとんどメンテナンスは必要ありませんが、タイルをつないでいるコーキングにはメンテナンスが必要です。
塗り壁はかなり耐久度が高い素材ですが、塗膜の劣化によるサビやチョーキングが起こるというのが特徴的な劣化のサインです。やはり耐久度が高いとはいえ、定期的なメンテナンスは欠かせません。
板張りについては木質系サイディングと同様、腐食が起こりやすい外壁です。とくに日本の気候では、木材が水分によって腐食することに注意しておく必要があります。
UVプロテクトクリヤーは、日本ペイントが開発した、サイディングボードを太陽光や風雨から守る保護の役割をもたせるものです。セラミック系樹脂を使ったこの保護材は、紫外線吸収剤と炭素、ケイ素の働きによって紫外線を防ぎ、サイディングボードの劣化を最小限に食い止めるというものです。
外壁・サイディングボードを保護するためとはいえ、別の色の塗料を塗ってしまったりするとせっかくの建物のデザイン性が損なわれてしまいますが、この日本ペイントのUVプロテクトクリヤーは透明な色なので、デザイン性を損ねることなく建物の外壁を保護することができるのが特徴です。
高耐久度を誇る樹脂系サイディングボードと合わせてUVプロテクトクリヤーを使うことで、より外壁の耐久度を高め、劣化を抑えることが可能となります。オーナーさんにとっては知っておくべき外壁施工の1つということができるでしょう。
外壁の種類とその特徴、劣化の兆候、そして紫外線から外壁材を守るUVプロテクトクリヤーについてこの記事で解説しました。外壁に何を選択したら良いのか、外壁の張替え、塗替え時に何か対策をしておくべきかなど、建物のオーナーさんは頭を悩ませるポイントが多いことでしょう。そのようなときは、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
建物の外壁の種類とは?
建物の外壁には、その機能や地域特性により、様々な種類があります。たとえば、一般的な住宅に多いのはサイディングや塗り壁、タイルなどが挙げられますし、気候によってはタイルや板張り、ALCやRCといった素材が選択されることもあります。まずはこれらの違いについて解説をしていきます。
まず、現在住宅で最も主流となっている素材はサイディングです。サイディングはこの中でも窯業系サイディング、金属製サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングと種類が分かれます。主流である窯業系サイディングはデザインやカラーバリエーションが豊富であり、コスト・機能的にも優れているのが特徴です。セメントと繊維質との混合物で形成されています。金属系サイディングはスチールやアルミ、ガルバリウムなどの金属素材を使った外壁で、軽く丈夫な素材であることが特徴です。耐震・断熱性の高い素材といえます。木質系サイディングはその名前のとおり、天然木・合板で出来ていることから防火性は劣りますが、断熱性に優れているという特徴があります。樹脂系サイディングは塩化ビニルを使った外壁材であり、耐久性が高くメンテナンス周期が長いという特徴があります。
次に多いのが塗り壁です。これはモルタルや土、漆喰などが原料で、左官職人が仕上げる外壁です。耐久年数が高く、デザインや質感の自由度が高いという特徴があります。
次にALCが続きます。ALCとは、軽量気泡コンクリートのことで、いわゆる「普通のコンクリート」よりも軽い素材でできています。断熱、遮音、耐久性に優れています。
通常のコンクリートを使う施工は、RCと呼ばれます。これは鉄筋コンクリートと呼ばれ、高い気密性と耐久性、耐震性を特徴としています。
タイル張りも多い素材です。粘土や陶土などを使って作られたタイルで作られており、耐候性・耐久性に優れますし、見た目もオシャレに仕上げられることが特徴です。
レンガは粘土や泥を焼き固めた素材で、古くからある外壁材です。耐震性や遮音性、耐火性に優れ、メンテナンス頻度が低く押さえられるという特徴があります。
板張りは古くから日本住宅で使われてきた素材です。断熱性や湿度への耐性が高いことが特徴ですが、耐火性に劣ることや、木材の腐食が起こってしまうことも特徴であり、これらの欠点を補っているのが木質系サイディングといえます。
それぞれの外壁の劣化について
外壁材にこれだけの種類があることがわかりましたが、それぞれの素材によって起こりやすい劣化というものがあります。まず窯業系サイディングでは、建材の隙間に気密性を高める目的で詰められているコーキングの劣化やサイディングボードの反り、チョーキングなどが起こりやすい劣化の種類です。コーキング材の劣化は、外壁を新調してから5年程度でメンテナンス・塗装を行うのが良いタイミングとされています。次に、金属系サイディングではその素材が金属であることから、サビや剥がれ、塩害によるひび割れなどが挙げられます。金属そのものの劣化よりも、塗装の寿命によってメンテナンス周期が変わります。
木質系サイディングは木材であることから、藻やカビ、腐朽などが特徴的な劣化です。腐食しやすいのが木材なので、塗装が非常に重要な外壁材であると言うことができます。
樹脂系サイディングは物理的な破損、たとえばサイディングボードの割れ以外にはあまり劣化は起こりませんが、UV対策が重要です。後ほど解説するUVプロテクトクリヤーを利用するのがよいでしょう。
RC、ALCはともにチョーキングやひび割れ、カビなどが起こりやすい劣化であるといえます。これも表面塗装の劣化によって引き起こされることが多い劣化です。
レンガについては耐久度が高いですが、目地部分であるモルタルは破損が起こるほか、物理的な衝撃などにより割れや欠けが起こることがあります。
タイルはそれ自体にはほとんどメンテナンスは必要ありませんが、タイルをつないでいるコーキングにはメンテナンスが必要です。
塗り壁はかなり耐久度が高い素材ですが、塗膜の劣化によるサビやチョーキングが起こるというのが特徴的な劣化のサインです。やはり耐久度が高いとはいえ、定期的なメンテナンスは欠かせません。
板張りについては木質系サイディングと同様、腐食が起こりやすい外壁です。とくに日本の気候では、木材が水分によって腐食することに注意しておく必要があります。
UVプロテクトクリヤーとは何か
UVプロテクトクリヤーは、日本ペイントが開発した、サイディングボードを太陽光や風雨から守る保護の役割をもたせるものです。セラミック系樹脂を使ったこの保護材は、紫外線吸収剤と炭素、ケイ素の働きによって紫外線を防ぎ、サイディングボードの劣化を最小限に食い止めるというものです。
外壁・サイディングボードを保護するためとはいえ、別の色の塗料を塗ってしまったりするとせっかくの建物のデザイン性が損なわれてしまいますが、この日本ペイントのUVプロテクトクリヤーは透明な色なので、デザイン性を損ねることなく建物の外壁を保護することができるのが特徴です。
高耐久度を誇る樹脂系サイディングボードと合わせてUVプロテクトクリヤーを使うことで、より外壁の耐久度を高め、劣化を抑えることが可能となります。オーナーさんにとっては知っておくべき外壁施工の1つということができるでしょう。
まとめ
外壁の種類とその特徴、劣化の兆候、そして紫外線から外壁材を守るUVプロテクトクリヤーについてこの記事で解説しました。外壁に何を選択したら良いのか、外壁の張替え、塗替え時に何か対策をしておくべきかなど、建物のオーナーさんは頭を悩ませるポイントが多いことでしょう。そのようなときは、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。